- 1.スーツの顔!ジャケットの各部位
- 1-1 ジャケットの襟
- 1-2 ジャケットの表部分
- 1-3 ジャケットの側面・裏面
- 2.スーツの土台を支えるパンツ
- 3.様々な種類があるパンツの裾
- 3-1 ダブル
- 3-2 モーニングカット
- 3-3 もともと折り返しはなかった?
- 4.部分がわかれば、オーダースーツを作るまであと一歩!
1.スーツの顔!ジャケットの各部位
「スーツ」といえばジャケット。
まずは、スーツスタイルの「顔」ともいえる、ジャケットの部位について紹介していきます。
1-1 ジャケットの襟
ジャケットの襟は、「ゴージ」という斜めの縫い目によって、上襟と下襟が縫い合わさりできています。
ゴージのラインが高い「クラシコイタリア」スタイルは、高度な技術を必要とすることで有名です。
襟の上部、いわゆるカラーの部分は「上襟」、ゴージラインより下の部分は「返り襟」と呼びます。
ちなみに、この返り襟は裏地を折り返して作られたものです。
襟に開いている、社章などをつける場所は「フラワーホール」。
そのまま襟を下っていき、折り返しが途切れる部分はそのまま「返り止まり」といいます。
1-2 ジャケットの表部分
次に、襟以外のジャケットの表部分を紹介していきます。
腰の部分にある一対のポケットは「フラップ」と呼びます。
そのフラップから胸部にまでつづく線は、「フロントダーツ」と呼び、別名は「胸グセ」。
表の裾は「フロントカット」といい、大きく切り落とした形の「カッタウェー」、丸く裁断した「ラウンド・カット」、オーソドックスな「レギュラー・カット」など様々な種類がありますので、用途によって合致したものを選ぶと良いでしょう。
1-3 ジャケットの側面・裏面
ジャケットの前面と後ろ面の間の部分は「細腹(さいばら)」といいます。
後ろにまわり、背中の中央に沿って流れる線は「バックシーム」。
首の付け根の周囲の中心点は「バックネックポイント」といい、このバックネックポイントは、着丈を測る際の基準となります。
2.スーツの土台を支えるパンツ
上半身の次は、スーツスタイルの土台となる「パンツ」についてご紹介します。
【ウェスマン(ウェストバンド)】
ベルトを通す位置に沿ってあてがわれている帯のことです。
【マーベルト】
滑り止めのために、ウェスマンと同様に裏地にあてがわれたものを指します。
【ベルトレスループ】
ウェスマンをボタンで留めるのに使用する、外側に設置された穴あき部分の余分なところです。
【クリース】
パンツの折り目のことです。
こまめにプレスをしたり、クリーニングに出したりしないとこのクリースがだんだん消えていってしまい、だらしない印象を与えてしまうので、常日頃からこのクリースがしっかりあるかどうかを気にかけましょう。
【前立て】
主にファスナーなどが設置される、股間の部分にあてがわれた細長い布のことです。
【天狗】
パンツの内側から留めるための、持ち出し部分のことです。
3.様々な種類があるパンツの裾
最後はパンツの裾のご紹介です。
裾にはダブル、モーニング・カット、シングルなどいくつかの種類があり、先ほどご説明したフロントカットと合わせて、シチュエーションによってしっかりと選びたい部分です。
3-1 ダブル
裾を折り返したもののことをいいます。20世紀の初頭に、イギリスにおいて、裾を雨に濡らすのを嫌がって折り返したのが始まりといわれています。
一般的には、折り返しの幅は3~4センチ程度とされています。
3-2 モーニングカット
「アングルド・ボトム」ともいい、裾を後方に斜めに切り落としたもののことです。
モーニングコートと合わせて着用されるタイプです。
3-3 もともと折り返しはなかった?
もともとはパンツの裾は折り返すものではなかったのですが、今や技術が進歩し、だんだんと着心地の良い薄い素材でもスーツが生産されるようになりました。
折り返しをしないとやや見た目の重厚感がないことから、今では折り返すことがスタンダードになりつつあります。
4.部分がわかれば、オーダースーツを作るまであと一歩!
今回は、オーダースーツを作る上で必要不可欠な、スーツの各部位についてご紹介しました。
部位の名前や種類を理解していれば、初めての注文でもしっかりと希望を伝えることができます。
どんなスーツを作りたいか決まったら、まずは細かいパーツを覚えましょう。
そして、自分だけのオリジナルスーツを手に入れましょう!