【失敗談1】自分の予想よりも完成品が派手だったAさん




初めてオーダースーツを作るとき、とてもわくわくしながら生地選びをしたんです。

小さい生地がたくさん貼ってある見本(バンチブック)を見ながら、まさに自分好みの生地を発見して、出来上がりを本当に楽しみにしていました。

しかし、完成したとき実際のスーツを見たら、なんだか思ったよりも派手で…。

「これはさすがに会社では着れないな…」というのがそのスーツの第一印象でした。

私の予想よりも光沢がすごくて、つやつやしていたんです。

そのスーツは、会社のパーティーなどの席で着るようにしていますが、普段使いのスーツをもう一着作るとなると、それなりの値段になってしまうし…。

あれは失敗でしたね。

対策:現物大の生地から選ぶべし!


この失敗は、初めてオーダースーツを作る人に大変多いそうです。

たしかに小さい生地から全体の完成図を想像するのは、初めての人にはちょっと難しいかもしれません。

慣れるまでは、小さい生地ではなく、現物大のものから生地を選んだほうがいいでしょう。

それを肩から掛けて、自分の肌色との相性を確かめるのも大事です。

さらに、スーツの生地は、見るところの明るさや照明によって発色や光沢がかなり変わる場合があります。

店員さんに確認をとってOKであれば、実際に太陽光の下だと、どう見えるのかも確認したほうがいいでしょう。

【失敗談2】高い生地を使ったらやたら傷みが早かったBさん




憧れのオーダースーツを作るということで、割と高級な生地を選んで作ってもらいました。

SUPER130'sの高級細番手生地。

見た目もきれいで触り心地もよかったため、仕上がりを楽しみにしていました。

完成品を着てみたところ、非常に軽くて、これはいい買い物をしたと大満足。

しかし、着続けているうちに、なんだか傷みが目立つように…。

わたしはデスクワークが多いこともあって、ズボンのお尻のところが特に傷みました。

対策:耐久性を求めるならSUPER100's以下のモノを!


高級な生地を選べばいい、ということではないのがオーダースーツの生地選びの難しいところです。

生地を選ぶ際、よくSUPER○○'sという表記を見かけますが、これは生地の元の繊維の細さを表しています。

その繊維の加工の仕方にもよるのですが、この○○の数字が大きければ大きいほど、繊維が細いということになります。

たしかに、数字が大きいほうが肌触りがいいのですが、その分デリケートな生地が出来上がります。

シワになりにくく耐久性も求められるビジネススーツであれば、SUPER100's以下の生地を選ぶほうが無難でしょう。

【失敗談3】ウェストコート(ベスト)にまで気がまわらなかったCさん




30歳も過ぎて、きちんと感を出したいと思いスリーピーススーツをオーダーしました。

生地を選ぶ際、表地は無難なグレーの生地にしたのですが、裏地で遊び心を出そうと思い、派手な生地をチョイスしました。

出来上がりを見たとき、ジャケットとパンツはよかったのですが、ウェストコート(ベスト)の背中の目立つ部分に、ジャケットの裏地と同じ生地が使われていました。

ジャケットを着ているときは気にならないのですが、ウェストコート1枚になったときの背中がなんだか気になってしまって…。

チラっと見えるオシャレなのが好きなのですが、思わぬところで失敗してしまいました。

対策:スリーピーススーツのオーダーではウェストコートの背中にも気を回す!


スリーピーススーツをオーダーする場合、特になにも注文がない場合、ウェストコートの背中の部分はジャケットの裏地を使います。

なので、うっかりしていると、Cさんのようにジャケット1枚になれない、なんて事態になってしまうのです。

ジャケットの裏地を選ぶ際、ウェストコートの背中にその生地が使われることを意識して選ぶようにしましょう。

バランスが難しいですが、ウェストコートの背中の生地を別のものに指定するのもアリですね!

生地にこだわってお気に入りのスーツを手に入れよう!




今回は、オーダースーツの生地選びに関する、3つの失敗談をご紹介しました。

ビジネスマンである以上、生活の大半をともにするスーツ。

せっかくお金を払って拘りのスーツを作るのだから、着ていて楽しい気持ちになれるスーツを手に入れたいですよね。

そのためには、生地選びがとても重要です。

しかし、身銭を切って失敗したからこそ学べることもあります。

失敗したとしてもくじけず経験を活かして、お気に入りのスーツに巡り合えるといいですね。