1.一口にオーダースーツと言っても…



一口にオーダースーツと言っても様々な種類のものがあるのをご存知でしょうか。
それらは、スーツを作る際の採寸方法、製造工程に違いがあります。

既製品はあらかじめ決まった、日本人の平均的体型を元に作った型でスーツを作りますが、オーダースーツの場合、その人の体型に合わせて細かく調整ができる為、個人ごとの体型の違いに対して、他の部分を犠牲にせずに自分にあったスーツ作りができるという仕組みとなっています。

それではそれぞれのオーダーの方法について、メリット・デメリットを踏まえてご紹介します。

1-1 手軽にできるオーダースーツ「パターンオーダー」



パターンオーダーは最も低価格で作れるオーダー方法です。

フルオーダーでは職人が体のサイズを細かく測り、一から作り上げるのに対してパターンオーダーは「ゲージ服」と言われる見本を着用します。
ピンでゲージ服を適切なサイズに絞っていき、ぴったりなスーツの型を作ります。そして出来上がったゲージ服を元に、希望の生地、仕様に仕上げます。

つまり、フルオーダーが型紙作りから行うのに対して、パターンオーダーは型紙作りをせずゲージ服を利用して採寸するという違いがあります。

メリットとしては、オーダーの中で値段が最も安い、納期が早いなどがあり、デメリットとしてはお店に関わらずデザインの幅に限りがあるということです。
また、対応できる体型にも限りがある等などのデメリットがあります。

最近では、お洒落なパターンオーダースーツショップも幾つかあるので、初めての方はこのオーダー方法から試してみましょう!

1-2 時間はかかるが、ぴったりのスーツがお手頃で作れる「イージーオーダー」



イージーオーダーは、フルオーダーと同じく型紙を使いながら仕立てる方法ですが、採寸した情報を元にあらかじめ決まった数百もの型紙を組み合せて型紙を作ります。

その為、パターンオーダーよりは細部にこだわった作り方が出来ますが、フルオーダーよりも少し自由度が劣るちょうど中間的のオーダー方法となります。

また、パターンオーダーのようにゲージ服を使わない為、極端に体型に特徴がある場合でも、ある程度対応する事ができるという特徴もあります。

メリットとしては数万円程度と比較的安く、型紙を利用する為、細かいデザインにもこだわれるという点があり、デメリットとしては、一度縫製が上がって来るまで着用できないという点があります。
もし、完成後に気になるところがある場合は、お直しという手もあります。

1-3 最高の一着を求めるなら「フルオーダー」



オーダースーツの最高峰とも言える「フルオーダー」はその名の通り、一から採寸をし、その人専用の型紙を作り、職人が縫い上げていくオーダー方法となります。

これまでの二つのオーダー方法とは違い、採寸や仕様を決めた後に「仮縫い」という工程を挟む点が特徴です。

仮縫いとは、実際に着てみないとわからない体の微妙なずれを補正する為に、仮で縫い上げたスーツを着て調整する事です。

また、「中仮縫い」と言って仮縫いの修正後、本当に問題がないかを確認する場合もあります。

このような手間がある為、まさにその人だけの最高のスーツを仕上げる事ができます。

メリットとしては、体型が変わらなければ一生着られるスーツが作れる。
どんなに体型に特徴がある方でも確実にぴったりなスーツが作れる。
さらに、ポケットの位置や裏地、装飾品など全てが思い通りに選択できるなどのメリットがあります。

デメリットとしては、手間がかかる分納期が長くなるという点や、値段が高額で、数十万円する場合もあるという点が挙げられます。
ただ、値段が高いというのはそれだけの手間と技術がかかっているからと考えれば、ある意味納得の値段とも言えます。

2.自分にぴったりのスーツを着れば誰でも最高の自分が演出できる!



今回は、最高に格好良い自分を演出するためのマストアイテム、「オーダースーツ」についてご紹介しました。

現在は、デザインも価格も選択肢が豊富にある為、予算や用途に合わせてオーダー方法を選ぶ事が可能です。
もし、オーダースーツにチャレンジした事のないという方は、是非今回の記事を参考にしていただき最高の一着を作ってみてはいかがでしょうか?