1.ポケットチーフとは




ポケットチーフは、スーツジャケットの胸ポケットに飾る布のことです。

「ポケットチーフ」は和製英語で、海外では「ポケットスクエアpocket square」と呼ばれています。

ポケットチーフはフォーマルシーンからビジネスシーンまで幅広く使え、色や素材によってスーツのコーディネートを楽しむことができます。

また、シーンに合わせた折り方をすることでマナーのある着こなしになるため、いろいろな折り方を知っておくと便利です。

2.ポケットチーフを選ぶポイント


ポケットチーフを選ぶ時には、素材と色柄にこだわることが大切です。

それぞれ選ぶポイントを見ていきましょう。

2-1 ポケットチーフの素材はシーンに合わせる




ポケットチーフはシーンに合わせて素材を選びましょう。

フォーマルシーンからビジネスシーンまで使いやすい素材をご紹介します。

[リネン麻]
もっとも使いやすく、フォーマルからビジネスまでどんなシーンにも対応できるのがリネンです。

目立ちすぎず、控えめな印象もあり、大人のコーディネートにもぴったりの素材ですから一枚は持っておきましょう。

[シルク絹]
パーティーなど華やかな場所に合うのが光沢感のあるシルクです。

リネンと同じく、いろいろなシーンに使いやすい素材ですがビジネスシーンでは派手な印象になる場合もあるためTPOに合わせて使う必要があります。

[コットン綿]
コットンもフォーマルからビジネスシーンまで使いやすい素材です。

ビジネスカジュアルスタイルにも合わせやすく、遊び心のある色柄を選んでアクセントにするのがおすすめです。

2-2 ポケットチーフの色柄で印象を変える


ポケットチーフの色柄を変えると、同じスーツスタイルでも印象の違うコーディネートを楽しめます。

ただしフォーマルでのマナーや、ビジネスマナーに合わせて色柄を選ぶことも大切です。

マナー違反にならないようにシーンに合わせて使い分けましょう。

3.胸元を華やかにするポケットチーフの折り方


胸元を華やかにするポケットチーフは折り方も重要です。

使うシーンやスーツスタイルに合わせて使える折り方の手順をご紹介します。

3-1 TVホールド


TVホールド
ビジネス・フォーマル・パーティーなど幅広く使える折り方です。

折り方も簡単でビジネスシーンでも目立ちすぎないため、オールマイティな場面で活かすことができます。

1.縦に2つ折り、さらに横に2つ折りにして正方形にする。

2.胸ポケットの大きさに合わせて、縦に3つ折りにする。

3.下の部分を折り返して、胸ポケットから1~1.5cm程度出るように挿せば完成。

3-2 トライアングラー


トライアングラー
※出典
NAVERまとめ

同じく、ビジネスシーンからフォーマルまで使える折り方です。

胸ポケットから出す三角形は、角度をつけるとよりおしゃれになります。

1.縦に2つ折り、さらに横に2つ折りにして正方形にする。

2.菱形になるように向きを変えて両角をとり、胸ポケットの大きさに合わせて中心部分で重ねるように折る。

3.下の部分を折り返して、胸ポケットから三角形が出るように挿せば完成。

3-3 スリーピークス


トライアングラー

結婚式やパーティーなど格式の高いフォーマル向けの折り方です。貫禄や威厳をアピールできるため、主賓や上位席に着く時におすすめです。

1.ポケットチーフの端を合わせて三角形を作る。

2.もう一度三角形に折り、さらに三角形に折って3つの角を作る。

3.3つの角を等間隔にずらし、胸ポケットから2〜3.5cm程度出るように下部分を折り畳んで、胸ポケットに挿したら完成。

3-4 パフド


パフド
※出典
THE TREAT DRESSING

胸ポケットからふんわりとポケットチーフを出したスタイルです。

カジュアルな印象になるため、結婚式の二次会やカジュアルパーティーにおすすめです。

1.ポケットチーフを広げて、中心をつまんで持ち上げる。

2.反対の手で絞るようにまとめて2つに折り返す。

3.膨らんだ方を胸ポケットから出すようにしてふんわりと形を整えたら完成。

3-5 クラッシュ


クラッシュ
※出典
SUIT SELECT

花びらのように広がるポケットチーフが華やかな印象を与える折り方です。

パーティーに使いやすく、折り方はパフと似ているので一緒に覚えておくと良いでしょう。

1.ポケットチーフを広げて中心をつまんで持ち上げる。

2.反対の手で絞るようにまとめたら2つに折り返す。

3.広がっている方を胸ポケットから出すようにして、無造作に形を整えたら完成。

4.おすすめのポケットチーフコーディネート


ポケットチーフでカッコよくスタイリングするために、ビジネスや結婚式などで使えるおすすめのコーディネートをご紹介します。

4-1 ネクタイorシャツと同系色コーデ




ポケットチーフを使ったコーディネートでおすすめなのが、ネクタイかシャツの色と合わせた同系色コーデです。

同系色にすることで統一感が出るため、スーツスタイルにもスマートさが際立ちます。

4-2 フォーマルな結婚式には白のリネン




フォーマルな結婚式のスーツスタイルでは、白いネクタイをするのが一般的です。

そこで、最もフォーマルな「白のリネン」素材のポケットチーフを合わせることをおすすめします。

シルバーのネクタイなら光沢のあるシルバーがベターです。

カジュアルな結婚式ではスーツスタイルも自由度が高いですから、ネクタイの色と合わせたり差し色にしたりしてコーディネートしましょう。

4-3 ポケットチーフの柄で変化をつける


ポケットチーフは柄によっても印象が変化するので、ネクタイやシャツの柄に合わせてコーディネートしてみましょう。

柄を合わせる時には、柄の大きさを変えることで野暮ったさを感じないコーディネートになります。

また、ポケットチーフだけに柄を入れてもアクセントになっておしゃれな印象を与えることができます。

5.一緒に覚えておきたい着こなしのマナー


ポケットチーフで華やかなスーツスタイルを完成させるには、スーツの着こなしを覚えておくことも大切です。

ここでは、つい迷いがちな着こなしのマナーをご紹介します。

5-1 腰ポケットのフラップは中に入れる


スーツジャケットの腰ポケットに付いているフラップ雨蓋は、雨やホコリから守る役割があります。

そのため、外着として着ている屋外ではフラップを外に出し、屋内にいる時には中に入れるのが着こなしのマナーです。

フォーマルスーツはフラップが付いていないデザインになっていますが、これは屋内で着ることが前提になっているためです。

フラップが付いているスーツをパーティーや結婚式などで着る時には、フラップを中に入れるようにしましょう。

5-2 上着の後ろ襟を要チェック


スーツはジャストサイズに合わせることも、着こなしのマナーのひとつです。

スーツのサイズが合っているかを確認するには、上着を着た時にシャツの後ろ襟が1〜2cm程度出ているのがポイントです。

スッキリとした後ろ姿を印象づけるためにもしっかりとチェックしておきましょう。

6.ポケットチーフのいろいろな表情を楽しもう


ポケットチーフは色や柄・折り方によって、いろいろな表情を楽しむことができます。

結婚式やパーティーには、是非ポケットチーフの特徴を活かして華やかさを演出してみてください。

またビジネスシーンで使うことで、さりげなくおしゃれをアピールすることができます。

普段意識している革靴やスーツだけでなく、大人のたしなみとして是非ポケットチーフを使いこなしてみましょう。