- 1.ブラックスーツとダークスーツの基本的な違い
- 2.ブラックスーツとダークスーツの着用場面
- 3.結婚式や葬儀以外では、どう着こなすべき?
- 4.ブラックスーツの粋な着こなし術
- 5.ダークスーツの粋な着こなし術
- 6.ブラックスーツとダークスーツをうまく使い分けよう
1.ブラックスーツとダークスーツの基本的な違い
メンズのスーツにはいろいろな種類がありますが、略礼服とも呼ばれるブラックスーツは無地の真黒なスーツのことで、日本においては冠婚葬祭すべてにおいて着用可能で、ネクタイの色さえ変えれば、さまざまな場面で利用できます。
海外では、冠婚葬祭にブラックスーツを着ることはなく、パーティで着用することが多くなっています。
最近はビジネスシーンでもブラックスーツを着用する場合もありますが、時と場所に注意して着こなしていく必要があるでしょう。
一方、ダークスーツは濃紺やダークグレーなどの暗い色のスーツを指し、ビジネスシーンやくつろいだパーティなどで着用します。
それほど黒が目立たないブラックスーツもダークスーツに含まれます。
海外の冠婚葬祭ではダークスーツを着ていくのが一般的です。
冠婚葬祭用のブラックスーツは一度作ると、何年も使い続けることを前提にしているので、時代によって流行が変わっていくことはありません。
無地の黒に統一されていることから、それ以上付け加えるものはないのです。
ダークスーツのほうは、ファッションを取り入れて、色合いや柄、デザインなどにも工夫がされています。
2.ブラックスーツとダークスーツの着用場面
それぞれの着用場面をもう少し詳しく見てみましょう。
まず、通夜ではダークスーツを着ていくのが正式なマナーです。
ブラックスーツだと、すでに死を予想していたのではないかと思われるので通常は避けます。
それでも、ネクタイや靴、靴下は黒でまとめていくのが礼儀です。
ただ、ダークスーツとはいえ、通夜という場面ですからあまり光沢があるものは着用しないほうが無難です。
一方で、最近ではダークスーツではいけないという規則もゆるくなり、ブラックスーツで通夜に駆けつける人も増えてきました。
以前ほどしきたりにこだわらない風潮が広まっているせいでしょう。
但し、告別式やお葬式では必ずブラックスーツを着用します。
結婚式ではどうなのかというと、自分より目上の人の結婚式や正式な場面、風習の異なる地域では、ブラックスーツを着ていくほうがいいでしょう。
若者が集まるカジュアルな挙式では、ダークスーツを着用することが少なくありません。
しかし、どちらにしたらいいか迷う場面もありますから、一応の基準を示しておくと、「正装でお越しください」と言われたり、特に指摘がなかったりする結婚式の場合は、ブラックスーツを着ていくのがおすすめです。
「平服でお越しください」と言われたり、友人だけが集まったりする結婚式の場合は、ダークスーツでも問題はないでしょう。
3.結婚式や葬儀以外では、どう着こなすべき?
スーツを着るのは、仕事や結婚式、葬儀などの時ばかりではありません。
他の場面でも着用する機会は多いので、うまく使い分けなければなりません。
例を挙げると、例えば大学などの大きな卒業式です。
大学の卒業式で着用すべきスーツに特に決まりはありません。
しかし、基本的にはブラックスーツやダークスーツが好まれます。
共に人気がある色なので、どちらかを用意しておけばいいでしょう。
また、就職活動の時期に着ていくスーツも頭を使いたくなりますが、この場合もブラックスーツでもダークスーツ(濃紺がいい)でも構わないことになっています。
ブラックスーツは冠婚葬祭だけだとする考えは古くなり、さまざまな場面で使われていますから、就職活動で着用しても全く問題はありません。
子供の入学式や卒業式に着用するスーツには注意が必要です。
これらの場面では濃紺やダークグレーのダークスーツを選択するのが正しい装いとなります。
ブラックスーツを着用する親御さんもいますが、ブラックスーツは先生方が着る礼服となっているので、教職員と勘違いされる恐れもあるのです。
また、周りがダークスーツの親御さんばかりの中で、ブラックスーツを着ていたのでは非常に目立ってしまいます。
なお、シングルがいいかダブルがいいかという疑問も度々ありますが、どちらでもいいことになっています。
しかし、最近はシングルで儀式に参加する人も多いので、シングルを用意しておいたほうが無難でしょう。
4.ブラックスーツの粋な着こなし術
葬式にブラックスーツを着る場合には、パターンが決まっているので着こなしを変えることはできないでしょうが、結婚式やビジネスシーンでは一工夫もふた工夫もできます。
まず、フォーマルな結婚式では、シルバーのネクタイもおすすめです。
落ち着いた色合いで、礼儀を失しないで済みます。
無地の白がこれまでの定番でしたが、同じ白を選ぶにしても柄が入ったものの方が時代にマッチしています。
といっても派手なものではかえって目を引きすぎるので、控えめな模様にしましょう。
シャツのほうは、ブラックスーツなら無地の白が基本です。
ビジネスシーンでブラックスーツを着こなすコツは、黒という強烈な色とどのように雰囲気を合わせていくかです。
黒を際立たせる場合もあるし、黒の強さを和らげる着こなしもあるでしょう。
また、同じブラックでも、ピンストライプやチェック柄、光沢付きなどいろいろな種類があり、場面場面によって使い分けることができます。
ピンストライプのブラックスーツにダークな感じのネクタイを付ければ、重厚感が出て、まとまりもよくなります。
誠実さをアピールしたいときは、ネイビーやグレーのネクタイにして、柄をレジメンタルタイや小紋柄にするのがおすすめです。
少し新鮮な印象を与えようと思ったら、黄色や青、緑などの明るい色のネクタイも悪くありません。
その際には、シャツもブルーにするなどして雰囲気を合わせましょう。
そのほかにもビジネスシーンでは、様々な組み合わせが可能ですが、意外に着こなしに難しい面もあるので、時と場所をよく考えたうえで上手にブラックスーツを着用してください。
5.ダークスーツの粋な着こなし術
ダークスーツの着こなし術もいくつか紹介します。
濃紺の無地のスーツに濃紺のレジメンタルタイを付ければ、重要な商談や会議においてもぐんと引き立ちます。
正式なビジネスシーンでは最もよく利用されるパターンです。
シャツは白にすれば、仕事に真剣に取り組んでいる印象を周囲に与えることができます。
濃紺のストライプ柄スーツに小紋柄やドット柄のネクタイといったいでたちも、真面目な雰囲気を出せますが、ネクタイの柄にちょっとした遊び心が感じられるでしょう。
無地のダークグレースーツにブラックシャツというのも大人っぽい感覚を伝えてくれます。
濃紺の小紋柄のネクタイも身につければ、なおダークグレースーツの色の濃さが引き立つでしょう。
ラフさを装うために、チェック柄のダークグレースーツにノーネクタイというのもいかがでしょうか。
いつでもできるわけではありませんが、ちょっと気分転換にやってみてもいいのでは。
ダークスーツの場合は、ブラックスーツ以上に様々な着こなし術を応用できます。
特にビジネスシーンにおいては、自分の思った通りに変身することも可能なので、大いに楽しみながらいろいろなマッチングを試してください。
6.ブラックスーツとダークスーツをうまく使い分けよう
ブラックスーツとダークスーツにはそれぞれ特徴があって、使い分ける必要が出てきます。
冠婚葬祭で着用するのかビジネスシーンで着るのかによって選ぶ種類は変わってきますが、それぞれのメリットを存分に生かし、華麗な姿を披露していきたいものです。